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zoom RSS 「わが母の記」を、わが母、と見た 

<<   作成日時 : 2012/05/16 23:50   >>

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最近、話題に上ることが多い邦画「わが母の記」を、わが母(と父)と見てきた。今は、平日も休日も関係ないので、空いている平日に映画館へゴー!(これでいいのか・・・・いいのだ!)

普段、映画などほとんど見に行かない我が両親だけど、せっかくの母の日なので、と前売り券2枚をプレゼントしたら(一枚1300円)なんと、すでに60歳以上のシニアなので、普通に入場しても1000円で済んだというオチ。無念。

なぜ、「我が母の記」か。端的にいえば、新聞紙上の評価がとても高かったのが大きい。特に樹木希林の演技がとてもいいとか。それがどんなものなのか見てみたかった。

映画は、井上靖の同名小説を原作としている。役所広司演じる、作家と、その母の物語。そこに宮崎あおいや、ニムラといった役所の娘たちがからむ。内容としては、とてもシンプルで、年老いた母が、夫の死を機に、認知症のような症状を見せるようになり、その変化に、周囲の家族が振り回される。悲喜こもごものエピソードとともに右往左往させられる家庭を、年代順に描いたもので、衝撃の展開があるわけでもない。事前の予想と大差がないといえば、大差はない。いわば予定調和。

しかし、その地味な展開が、とても沁みる。役所をはじめ脇を固める俳優の味ある演技に加え、樹木希林の不思議な存在感。そして、物語の軸になる、ある秘密。

それ以上書くと、未見の人の興をそぐかもしれないので触れないけれど、地味ながら、こういう展開は、個人的には琴線のど真ん中に触れる。直接、語らないことで、そこに込められた母の想いの大きさが、伺われ、不覚にも目頭が熱くなる。役所広司の役柄は、自分よりも20−30歳は上の設定だろうけれど、その「秘密」に触れたとき、打ち震える彼の演技に、自分も心情を重ねあわせた。波打ち際で、老いた老婆を背負う作家の姿に、陳腐な言い方かもしれないけれど、母への想いという、簡単には言葉にできない感情の発露を感じた。

そんなわけで、いい映画だった。映画の中で、何度か姨捨山の話に言及されていたけれど、「楢山節考」とあわせてみるのもいいかもしれない。年を重ねるとともに、記憶が失われていく人間という存在。生きるということの不条理と、深さを、静かに見つめなおすきっかけになるような、渋い、日本映画だと思う。

と、いうわけで、自分は、この映画に、それなりに感銘をうけた。これは親子で見に来て良かった。と自己満足に浸りつつ、隣に座っていた母に聞くと、なんと!「途中で寝てた」そうだ・・・・・。そして「退屈で気がついたら寝てた。やっぱり、サスペンスとか、スパイものとか、そういうのがいい」と。

なんというべきか。まあ、この映画をみて、「自分の最後はどうなるのか」と落ち込まれてもこまるので、それはそれでいいけれど、ここまで感想が異なるのにびっくらこいた。「お金持ちのばあちゃんだから、最後まで面倒みてもらってしあわせだけど、現実はこんなきれいじゃないわ」と母。実際に、祖母の介護などに直面してきた立場からすると、こういった映画もきれいごとに映るのかもしれない。それは、自分のように現実を知らない立場には正直分からない。母の言は、よりリアルなのかもしれない。 そんな風にも見えるんだなと、ある意味感心したような脱力したような。まあ、でも、自分としては、そうやってただ「感動」するだけでなく、映画を「相対化」することができて、ちょっと面白かった。

それにしても、母親と子の、絆はやっぱり特別なんだなと、あらためて思う。そして、分かっていても、泣かされる。












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